歯周病は、歯科の三大疾患の一つで日本人に多い病気です。歯周病はよく「無自覚のまま進行する」と言われますが、歯周病に関連する自覚症状を感じている人は、決して少なくありません。
虫歯にならないよう歯を守る事も大切ですが、歯を支える歯茎もとても大切です。歯周病の予防や治療は、身体をより健康に保っていくために必要なことなのです。
歯周病は、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患です。歯と歯肉の境目(歯肉溝)の清掃が行き届かないでいると、そこに多くの細菌が停滞し(歯垢の蓄積)歯肉の辺縁が「炎症」を帯びて赤くなったり、腫れたりします(痛みはほとんどの場合ありません)。そして、進行すると歯周ポケットと呼ばれる歯と歯肉の境目が深くなり、歯を支える土台(歯槽骨)が溶けて歯が動くようになり、最後は抜歯をしなければいけなくなってしまいます。
歯肉炎とは、歯周病の中でも初期の段階で、歯ぐきに炎症が起きている状態をいいます。歯ぐきが腫れたり、歯磨きのときに血が出たりという症状が見られます。この段階では痛みがほとんどないため、症状に気がつかなかったり、放置したりする人も多いようです。
歯肉炎がさらに進行した状態です。歯肉の腫れが大きくなり、根の先に向かって炎症が拡大し、歯槽骨や歯根膜も破壊されはじめます。この状態になると、ブラッシングの際に出血が見られるだけでなく、冷たい水がしみたり、口臭が出たりします。
炎症がさらに根の方向に向かって拡大して歯槽骨も歯の根の長さが半分近くまで破壊され、歯がぐらつきはじめます。歯周ポケットもさらに深くなっています。プラークコントロールだけでは進行を抑制することは難しくなり、歯周外科治療などが必要になることもあります。
重度になるとさらに状況は悪くなります。炎症はさらに根の先に向かって拡大、歯槽骨が半分以上破壊され、歯はグラグラです。歯周病がこの段階になると歯周外科治療などを行なっても治療が成功せず、抜歯になってしまう可能性が高くなります。
位相差顕微鏡検査では歯周病菌やカビ菌がほとんどの方にみられます。当院ではお口の中の汚れをほんの少し採取し、それを顕微鏡で観察します。
顕微鏡で見る事で、今現在の菌の状態を確認することができ歯周病になりやすいのかどうか、今どういう状態なのか、これからどういう状態になっていくのかがわかってきます。無料で検査できますので、ぜひご利用ください。
歯周ポケットが深くなってくると、ポケット内に菌の塊が住み着きます。歯ブラシ、歯間ブラシ、洗口剤ではポケット内の菌までお掃除はできません。
専用の機械を使用して、歯周ポケット内の菌の超音波洗浄をし、コントロールしていくことで歯周病の予防になります。保険適応ですので、歯周病の予防をご検討の方はぜひご相談ください。
当院では歯周病治療にてご来院の患者様に管理カードをお渡ししております。歯みがきの際のワンポイントアドバイスや歯周病治療の経過チェックが出来る便利なカードとなっております。ご興味のある方はお気軽に受付までお申し付けください。